2018年3月27日火曜日

NT京都2018

 はうでぃ.3月25日はNT京都2018開催ということで24日から京都に行ってました.

 24日は午前中に会場で設営のお手伝いなどしました.午後はかにまるくんひじきくんと一緒に京都水族館へ行きました.おさかなやイルカショーを見て,とても楽しかったです.特にアザラシがかわいかったです.

 NT京都は毎年3月の第3日曜日あたりに開催されるのですが今年は第4日曜日だったので毎年見られなかった京都の桜を見ることができたのも嬉しかったです.

 夕方会場に帰ってみんなでわいわいだらだらびりびりしてました.その時ちょっと撮った作品を少し紹介します.

 かにまるくんの作品,スペクトラムアナライザ.複数の周波数での音の強度をメーターが表示しています.アナログメーターを使っているのがとてもおしゃれ.左に魔剤,奥にアナゴのぬいぐるみが写っている.


 TNKSくんのテスラコイル.左に写っているのがTNKSくん,トロイドの上に乗っているのがおずくんです.素晴らしい放電.

 前日の夜から当日の朝にかけては他の出展者さんたちと一緒に夜なべして工作したり工作について話し合ったりナブラ演算子カードゲームで遊んだり.例年通り.

 
 そして当日,私は屋上でMarx Generatorの展示をしていました.はじめは一段目の昇圧に使うFBTに50Vくらいかけて10cmくらい放電させていましたが,展示開始からわずか1時間でFBTが煙と謎の樹脂を吐いて逝った.素子やICは死ぬだろうと思って替えを用意していましたがFBTは予想外だったので替えがなくて焦りました.修理にあたってFBTをその場で提供してくださった方・技術的アドバイスをくださった方,本当にありがとうございました.
 最終的にFBTへの印加電圧は安全圏の20V程度にしました.MarxGeneratorの放電は4cmとなりましたがその後はかなり安定しており1度ICが逝った程度で済みました.やはり部品に無茶させちゃいかんですな.
屋上の様子.





 来場者の方に撮影して頂いた写真です.
 屋上は晴れているととても明るく,テスラコイルの放電が見えなくなりますがこれの放電は肉眼でバッチリとらえられる明るさでした.ただしカメラでの撮影は難しく,動画での記録でも放電が全く写りませんでした.放電のパルス幅が非常に短く,晴れていてカメラのシャッタースピードが速いから,みたいなことをカメラに詳しい方々が言ってました.いろんな分野の人が集まるのでこういうイベントは本当に楽しいです.

 次の日(26日)は朝会場の片付けを終えてからナルドで時間をつぶして大阪の日本橋に行きました.デジットなどでいろいろ買い物したので今度何か作って遊ぼうと思います.



 来年も開催されたら行きたいです.



2018年3月5日月曜日

銅のジクロロイソシアヌル錯体

 precipitateをずっとpercipitateという綴りだと勘違いしており,検索で勝手に直されるたびに「ここはイギリスか?」と思っていたのですがprecipitateが英米共通の綴りであることを最近知りました.今回はきれいな紫色の錯体を作ったのでそれについてです.
 
 用意したのは酢酸銅水溶液とジクロロイソシアヌル酸塩を含む製品.

 銅イオンの青がきれい!ジクロロなんとかはパイプ洗うやつです.パイプ洗うやつも水に溶かして水溶液にしておきました.熱に弱いらしいので常温で溶かすのですが,水に溶かすと吸熱してどんどん冷えるので,お湯でビーカーを温めながら溶かしました.

 A液とB液がそろったのでいざ,まぜまぜ!出でよ!紫色の沈殿!

 あれ・・・?沈殿できない・・・

 しばらく放っておくと液面に少し紫色の粉っぽいものが浮き始めました.私が見た動画(参考1)では2液を混ぜるとすぐ沈殿が生じていたのですが・・・.とりあえず,時間がかかるようだったので外出して用事を済ませ,帰宅してから様子を見てみました.

 わ!なんか沈んでる!
 少しですが沈殿ができたのでろ過して回収してみました.まだ反応は終わっていないようだったのでろ液はまだ保存してあります.


 ろか装置が適当過ぎるって?イイノイイノ・・・
 沈殿を精製水で2回洗ってろ紙の上で乾燥させましたとさ.



 完成!
 なんか写真だと青っぽいね.でも実物はもっと紫です.

 なぜ反応が遅かったのかが気になるところです.参考にした動画では硫酸銅の結晶を水に溶かしているのに対し,私は酢酸にオキシドールと銅を突っ込んだ溶液をそのまま使いました.これだけで既に ・硫酸銅と酢酸銅との違い ・pHの違い(私が作った溶液は酢酸過剰) ・濃度の違い という3つの疑いポイントが・・・.さらに,私が使ったパイプ洗浄剤は発泡剤が含まれていたため,溶液中に二酸化炭素が大量に溶けていました(シュワシュワいってたョ).これが錯体の形成を邪魔している可能性も考えられます(二酸化炭素が抜けるのに伴ってゆっくり沈殿が形成されていた?).
 条件を変えた実験を行えば何かわかるかもしれませんが今回は時間がなかったので,また気が向いたらやってみようとおもいます.多分.
 
 今回はジクロロイソシアヌル酸塩を用いて錯体を作りましたが,パイプ洗浄剤にはトリクロロイソシアヌル酸塩の製品もあると思います.トリクロロイソシアヌル酸塩でも錯体はできるらしいので(参考2),そっちも試してジクロのほうとの違いを比べてみるのも面白いかもしれませんね.

 とりあえず今回は,きれいな沈殿ができたね,で終わり!


 参考

 (1)TheChemistryShack : Beautiful Purple Copper Complex https://youtu.be/aYprYEYesbs
 (2)Dichlorocyanurate complex salts https://patents.google.com/patent/US3055889